« 皆さま | メイン | VALLICANS〔バリカンズ〕 »

Made in SABAE

February 16, 2009 10:52 PM

なかなか更新ができておらず、ゴメンナサイ。。
そこで、今日はちょっとマジメなお話。

僕は、福井県鯖江(さばえ)市というところで生まれ育ったのだが、この鯖江というところは、
『めがねのまち』なのである。
めがねレームの国内シェアは、なんと96%を占め、世界においても、そのシェアは20%を占めるのだ。
ところが、フレーム生産日本一にもかかわらず、鯖江というまちは、あまり知られていない。。。
ちょっと残念。。。それだけに、知っている人に出会うと話が盛り上がり、それだけで嬉しくなる。
(皆さんも、この機会に覚えておいてね)

そこで、ちょっとご紹介。

鯖江の眼鏡生産は、1905年に始まり、今や技術力や開発力は他に類を見ないほど突出している。
しかし、時代の流れとともに、めがねの生産技術も中国に渡り、安価な物が大量生産されることとなった。
そのおかげで、選択肢も広がり、消費者は手に取りやすくなり、いまや『めがね』を、ファッションとしてもかかすことのできない存在に押し上げたことは、紛れもない事実であると思う。
しかし、このモノが売れないご時勢において、まあまあ・そこそこのモノでは、やはり淘汰されていく。そこで、生き残っていくのはホンモノだけになっていくのではないかと思う。

鯖江のめがね職人に、山本泰八郎という人がいる。『泰八郎謹製』と言えば、ご存知の方も多いと思うが、この人の作るめがねが今、脚光を浴びている。
事実、特にここ数年は多くの雑誌でも取り上げられ、日本の有名ファッションブランドとのコラボレーションもよく見かける。鯖江出身の僕としては、嬉しいかぎりだ。

眼鏡生産も分業体制が主流の中、山本氏はセルフレームを1から10まで作ることにこだわる、唯一の職人なのである。もちろん、すべての工程を自分の手作業で行う為、作ることのできる本数には限りがあるし、それなりに値も張る。だが、そこには決して機械には出せない味がある。
言い方は悪いかもしれないが、一見そのフレームは垢抜けない昔ながらのデザインで、古めかしい印象を受ける。しかし、どことなく温もりを感じるのだ。
僕は、こういった作り手の魂を感じられるモノが大好きである。何とも言えぬ魅力を感じるのだ。

山本氏曰く、
「なかなか価値を認めてもらえないことが多かった。要領よく生きればよかったのだが、やっぱり不器用なまま今まで生きてきた。」
「フレームに名前が入るということは、責任が発生するということ。自分はただ、いかに“いいもの”を作るかを思っているだけ」と。
しかも驚くことに、何十年とねがねに携わってきた氏でさえ、一度たりとも完璧と思ったことはないそうである。
とても深い言葉である。

生意気なことを言うようだが、僕も常にカッコいいもの(スタイリング)をつくりたいと心がている。
職業こそ違えど、通ずるものがあると感じている。
山本氏の言葉からは、地道ではあっても、コツコツ一歩一歩努力していくことの大切さを教えられる。

ファッションは、日々変化していくものであるし、またそうでなければいけないと思っている。しかし、こういった昔から継承されてきた、変わらない伝統も、ないがしろにはできない。どちらも大切であると思う。
スタイリングをしていても、新しいモノと、古き良きモノを組み合わせることは、とても楽しい。

僕は、まだまだ日々勉強中の身であるが、氏のような職人気質の仕事ができるようになりたいものだ。

About

2009年02月16日 22:52に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「皆さま」です。

次の投稿は「VALLICANS〔バリカンズ〕」です。